聖書のメッセージ(2021年8月15日)

 聖マリアのみ姿は、キリスト者の生活において心強い存在です。世界中の教会は、信仰と共同体の昔から続いてきた伝統、そしてキリスト者として生きる喜びのしるしの伝統に奉仕しています。今月は、教会における聖マリアの存在について、そして何世紀にもわたって祝われてきた聖マリアへの信仰について黙想しましょう。今月は、マニフィカトの美しい言葉を聖マリアと繰り返しましょう。「わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。身分の低い、この主のはしためにも目を留めてくださったからです。今から後、いつの世の人もわたしを幸いな者と言うでしょう」(ルカ1章46~48節)

(黙示録11章19a節、12章1~6節、10ab節、1コリント15章20~27a節、ルカ1章39~56節からのメッセージです。)

ロジェ・プロヴァンシェ神父

<黙示録11章19節~12章10節>

 そして、天にある神の神殿が開かれて、その神殿の中にある契約の箱が見え、稲妻、さまざまな音、雷、地震が起こり、大粒の雹が降った。

 また、天に大きなしるしが現れた。一人の女が身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には十二の星の冠をかぶっていた。 女は身ごもっていたが、子を産む痛みと苦しみのため叫んでいた。 また、もう一つのしるしが天に現れた。見よ、火のように赤い大きな竜である。これには七つの頭と十本の角があって、その頭に七つの冠をかぶっていた。 竜の尾は、天の星の三分の一を掃き寄せて、地上に投げつけた。そして、竜は子を産もうとしている女の前に立ちはだかり、産んだら、その子を食べてしまおうとしていた。 女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖ですべての国民を治めることになっていた。子は神のもとへ、その玉座へ引き上げられた。 女は荒れ野へ逃げ込んだ。そこには、この女が千二百六十日の間養われるように、神の用意された場所があった。

 さて、天で戦いが起こった。ミカエルとその使いたちが、竜に戦いを挑んだのである。竜とその使いたちも応戦したが、 勝てなかった。そして、もはや天には彼らの居場所がなくなった。 この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、全人類を惑わす者は、投げ落とされた。地上に投げ落とされたのである。その使いたちも、もろともに投げ落とされた。 わたしは、天で大きな声が次のように言うのを、聞いた。

「今や、我々の神の救いと力と支配が現れた。

神のメシアの権威が現れた。

我々の兄弟たちを告発する者、

昼も夜も我々の神の御前で彼らを告発する者が、

投げ落とされたからである。


<1コリント15章20~27節>

 しかし、実際、キリストは死者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。 死が一人の人によって来たのだから、死者の復活も一人の人によって来るのです。 つまり、アダムによってすべての人が死ぬことになったように、キリストによってすべての人が生かされることになるのです。 ただ、一人一人にそれぞれ順序があります。最初にキリスト、次いで、キリストが来られるときに、キリストに属している人たち、 次いで、世の終わりが来ます。そのとき、キリストはすべての支配、すべての権威や勢力を滅ぼし、父である神に国を引き渡されます。 キリストはすべての敵を御自分の足の下に置くまで、国を支配されることになっているからです。 最後の敵として、死が滅ぼされます。 「神は、すべてをその足の下に服従させた」からです。すべてが服従させられたと言われるとき、すべてをキリストに服従させた方自身が、それに含まれていないことは、明らかです。


<ルカ1章39~56節>

 そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。 そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。 マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、 声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。 わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。 あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。 主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」

マリアの賛歌

 そこで、マリアは言った。

「わたしの魂は主をあがめ、

 わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。

 身分の低い、この主のはしためにも

目を留めてくださったからです。

今から後、いつの世の人も

わたしを幸いな者と言うでしょう、

 力ある方が、

わたしに偉大なことをなさいましたから。

その御名は尊く、

 その憐れみは代々に限りなく、

主を畏れる者に及びます。

 主はその腕で力を振るい、

思い上がる者を打ち散らし、

 権力ある者をその座から引き降ろし、

身分の低い者を高く上げ、

 飢えた人を良い物で満たし、

富める者を空腹のまま追い返されます。

 その僕イスラエルを受け入れて、

憐れみをお忘れになりません、

 わたしたちの先祖におっしゃったとおり、

アブラハムとその子孫に対してとこしえに。」

 マリアは、三か月ほどエリサベトのところに滞在してから、自分の家に帰った。

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